二ヶ月ほど前に彼女に出会ってから今に至るまで、僕たちは脳みそが溶けてなくなるくらい
激しいセックスに酔いしれていた。
僕と彼女はデートにも行かなかったし、散歩にも出かけなかった。
仕事や学校についても話さなかったし、好きな小説や音楽についても、
将来の設計図についても、人生についても、何一つ語らなかった。
僕らはただひたすら肉と肉の交わりのみが生のすべてだと言わんばかりに飽きることなく
連日薄暗い閨房で房事に耽っていた…。
会話や大仰な喘ぎ台詞など余計な言葉は必要ない。
森閑とした室内に満ちるのは我慢しきれず喉奥から漏れる甘い吐息と肉を打つ生々しい音だけ…・。
作品詳細
- 関連記事